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人間がつくりだしたもの

初めてこの地を訪れてから22年の年月が経とうとしています。

函館に住む高校生だった17歳の私も、今月1日に39歳の誕生日を迎えられたことに心より感謝し、ここ広島で再び手を合わせます。

広島は、私の「原点」であり続けました。それはなぜなのかと改めて考えてみると、22年前広島で見たものすべてが「人間がつくりだしもの」であったからだと考えます。

昨日平和記念資料館に訪れた人の感想が書かれた「対話ノート」を読みました。
「戦争はこわい」「戦争は悲惨だ」「げんばくこわい」「アメリカが許せない」「日本が始めた戦争」など当時の私も率直に感じたことが綴られておりました。そして、多くの人が「平和への思い」を強くしています。

戦争も平和も人間がつくり、維持してゆくものです。すべて人間がつくり出すものです。
広島で見たことすべてが、時代の違い、国籍、人種の違いはあれど、自分と同じ人間がつくりだしたものだとわかり、当時の私は、戦争と平和に対し無関心でも無関係でもいられなくなったのだと考えます。

平和記念資料館にも昨日、多くの学生や家族そして、外国人が訪れておりました。彼らの真剣なまなざしから初めて訪れた方が多いと感じました。

広島への原爆投下から76年が経ち、私も含め多くが戦争を体験していない世代です。

戦争を体験していない世代、そしてこれから生まれてくる子供、孫の世代にとっても、広島と長崎が原爆を投下された最初で最後の場所であり、平和の原点でありつづけることを願ってやみません。