マイナンバーと源泉徴収制度

マイナンバーカードが普及すると、いずれ源泉徴収制度が崩壊するのではないだろうか。

経営者ならわかるが、会社員や公務員の源泉徴収は便利だが、実は大きな損をしている。

ファイナンスの考えでは、現在あるお金は将来の同額より価値がある。投資し増やせるからである。つまり先にお金を取られるより年度末にまとめて支払う方が得ということになる。経営では、加えてキャッシュフローの観点からお金の請求はなるべく早く、支払いはなるべく遅らせる。これはお金は手元にある方が投資したりして増やせるのと支払い不能の事態を防ぐためである。

会社員を辞めて8年ぐらい経つが今思うと「手取り」というのは明らかに損である。マイナンバーカードが普及すると会社員も煩雑な確定申告をしなくて良くなると予想されるので、今は雇用主の方に義務があるが、源泉徴収制度が維持できなくなるかもしれない。そもそも源泉徴収制度は、日中戦争が始まり対英•対米開戦が濃厚になってゆく昭和15年に始まった究極の国民からの収奪システムではないだろうか。行政の申請主義と並ぶほど疑問が湧いてきた。ちなみにサラリーマンが多い日本では、雇用主管理の下、確実に捕捉し、税を徴収できる。

税や保険料は強制徴収、加えてその月に天引き。給付金や支援金は申請が必要で複雑で煩雑。その上、待たされる。期限もある。お上の要請ならなんでも疑問を持たずに従う国民性につけ込んでいないか。

高野はやと@江東区