【演説要約全文】蓮舫の約束‐誰も排除しない東京都民のための政治【東京都知事選挙】

私は昨日、少し落ち込んだ。山本一太群馬県知事が「本音を言うと蓮舫都知事を見たくない」とおっしゃった。理由は「蓮舫は批判ばかりだ」と。国会で、政治に届かない小さな声を、救われない声を、気づかれないままの声を届けるため、そして皆さんが納めた税金が政管業の無駄に使われているという実態を、それを全部ただすために、戦ってきたことが批判だとは思わない。山本県知事のその発言こそ批判であると気づくべき。

3,000万円もの裏金が、気づいたら会館の事務所の引き出しに入っていた?そんなことが本当にありえるのか?山本一太知事とは、かつて参議院で仕事をともにしたが、結局最後は自分の仲間である自民党を守る。小池都知事と山本一太県知事は、かつて自民党の安倍派の同じメンバーだった。  

山本一太県知事には、真剣勝負である東京都知事選挙において変に腐すような発言はやめていただきたい。でも、私蓮舫は、群馬もぐんまちゃんも好き、群馬県民も好き、群馬県民の人々を”排除”はいたしません。

東京都知事になったら、私を応援してくれた人も、私以外の候補を応援してくれた人も1,400万人を包み込むようなもう眉間にしわを寄せない笑顔の、スマイル蓮舫でいきたいと思います。

私には東京都知事になってやりたいことがたくさんある。国会で、野党だとどうしてもできなかった。都知事になったら提案をして実現ができる。

<本物の少子化対策とは>
出生率0.99。このままいくと東京の人口は半分になってしまう。いったい何が足りないのか。何が届いてないのか。この8年間、小池さんが何をしてくれたのか。子育て支援の政策というけれど、始めたのはここ数年の話。遅すぎるのではないか。意識が足りなかったのではないか。だって少子化は30年前から言われているのに、国も東京都もまったく対応してこなかった。

小池さんがやってきた高校無償化、高校生までの医療費助成、第2子以降の保育料無償化、無痛分娩の無償化など評価できる政策がある。

でも、どうみても、こうしたメニューを並べただけで、中長期的には何を目指すのか、どうやったら子どもが増える東京にするのか、その道筋が見えない。私蓮舫ならできる。その道筋を描きたいと考えている。

なぜ子どもが減っているのか?結婚する人が減ったからだ。自らの選択によって結婚しないという選択は尊重したい。でも、そうじゃないんだ。若い人が結婚をあきらめる。子どもをあきらめる。そうせざるをえないような経済環境から抜け出せない。自分で選択できないような環境が広がっているから、子どもが増えない。私はもっと東京を良くしたい。若い人の待遇を改善することこそが、長期的に見た少子化対策だと確信している。

実際に子どもを育てていて、たいていのことは我慢できる。孫を見守っていて、たいていのことは我慢できる。 でも、子どもが社会に出た時に、不安定雇用から抜け出せない、給料が少なくて、いつまで経っても奨学金を返せない。それだけは、親として祖父母として我慢ができない。だったら、東京都がそうした若い人たちを支えることこそが最大の優先事項だと考えている。

大学生の2人に1人が卒業する時に、平均310万円の借金を抱えている。そして今、国立大学は授業料を値上げするという話になっている。どれだけ学ぶことに対価を払い続けなければいけないのか。じゃあどうするか?大学で学びたいと思い、そしてしっかり学んだ若い人たち。教育、保育、介護、医療、子どもの学びを、子どもの育ちを、人々の命、シニアの将来を守ってくれる職場で働く若い人たちの奨学金を東京都が返済することを約束したい。 負担を取り除きたい。若い人の未来に私は責任を持つ。

小泉構造改革から20年が経った。東京では、この間に60万人の不安定雇用が増えた。もちろん自らの選択で、さまざまな経験をしたい、さまざまな職場に行きたいという生き方を私は尊重する。でも、そうではなく、一度不安定雇用についたがために、そこから抜け出せない。自分の3年後の未来すら描けない。そんな若い人たちがいるなら、まずはこの東京都から変えてゆく。

東京都の一般会計予算8.5兆円。この豊かな東京都と契約をしている企業に、若い人たちの待遇改善を条例で求める。そうしたら確実に、若い人たちの給料が増える。若い人たちの手取りが増える。そうした東京都と企業の契約のあり方を私はつくっていきたいと考えている。  

東京都は、3.2万人の非正規雇用の職員を雇っている。でも、もうそろそろ、正規を非正規にして、人件費を削って、その結果、お金が浮いたことを行政改革だと胸を張るのは私は東京からやめていくべきだと考える。人口が減っている、労働人口が減る。人をもっと大切にしたい。スクールカウンセラーは子どもたちのために必要。児童虐待防止専門員も子どものSOSに気づくために必要。コロナの時に誰よりも率先して私たちを守ってくれた医療従事者などの専門職の人たちを1年の有期雇用で使い捨てるようなことはせず、そうした方々の待遇改善をすることこそが東京都知事の仕事だと考える。

この8年間の東京都政でなかなか前に進まなかった分野がある。光が当たらず、影となった分野。小池さんは光に光を当てるのは得意。でも、私蓮舫は影に光を当てる都知事になりたいと、日に日にその思いを強くしている。

<本物の防災対策>
1月1日元旦。誰もが画面を通して現れた光景に、胸を詰まらせた能登半島地震。今なお避難所で暮らしている人がいる。1日もはやい復旧、復興を心からお祈りしているし、都知事になったら石川県にも寄り添いたいと思っている。  

防災に対して、なにができるか。石川県も東京都も、地震が起きた時に避難所は確保されているが、この避難所がデジタルでつながっていない。避難所や帰宅困難者を受け入れる一時滞在施設の空き状況や備蓄品の個数をあらかじめデジタルでつなぎ、何かあった時にリアルタイムで状況がわかるよう、クラウドに情報を集積し見える化していく。能登半島地震発災時にはできなかった。道路の寸断状況、村が孤立すると、何日もかけて状況を把握しに警察や消防や自衛隊が行く必要があった。東京都では、あらかじめデジタルで把握し、本部が地震発生後に、瞬時に把握した情報から、指示することで迅速にものや救助を届ければ、救える命を救うことができる。私蓮舫は、防災対策としてこの防災DX、避難所DXをまずやりたい。

ハード面は小池さんが続けてきているので引き継ぐ。足りないソフト面をこれから足していく。

東京はいまだ一台もトイレトレーラーを買っていない。トイレトレーラーは、他府県で何かあった時に緊急物資としてすぐに送ることができる。それが支え合いの自治体の防災の安定につながると考える。東京で10台、20台ほど購入する。

1年間で税収が1,800億円増える豊かな東京都。税収は豊かだけど、思いつきのような政策ではなく、ちゃんと届いてほしいと思える人たちのために使う。それが、私蓮舫の得意分野である行政改革。1つ1つの事業を検証していく。

<神宮外苑問題>
一昨日、候補者討論会に出て小池さんの発言に驚いた。神宮外苑問題。昨年、坂本龍一さんも手紙を出した。坂本さんは「目先の経済的利益で先人が100年かけて守り育ててきた樹木を犠牲にすべきではない。樹木は誰にでも恩恵を与えることができるけれども、再開発は一部の人にしか恩恵を与えない。見直すべきだ。」これは非常に重い。これは今回の選挙の争点にしたい。

だが、討論会で小池さんはこれは争点ではないと言った。「明治神宮内苑は原生林、明治神宮外苑は人工林。そんなことも知らないの?」かのような尋ね方をしたが、私は逆に問い返したい。明治神宮は、明治天皇皇后を祀る時に、日本中から10万本の献木により、勤労奉仕により植え、100年かけて守ってきた人工林。この事実も知らないでよく明治神宮外苑の規制緩和に関するハンコを押したものだと私は思う。もっといえば、人工林なら切ってもいいのですか?この小池さんの考え方も、私はおかしいと思う。

<政治資金パーティーの禁止>
もう1つは、政治資金パーティーの問題。これも討論会で小池さんに質問した。小池さんは透明性を確保すると答えた。でも裏金問題のように収入を記載しなかったら透明も何もわからないし、なにより絶大な権力をもつ東京都の知事がどんなに透明性を確保するといっても政官業の癒着を疑われるようなことをやってはいけないと考える。

東京都は、都市計画により、神宮外苑問題だけでなく、日比谷公園、葛西臨海公園などいろいろなところの木が切られている。でもそうした事業者とパーティーでつながることなど絶対にあってはいけないから、私蓮舫は政治資金パーティーをやらないと約束します。  

8年間の東京都政、良い政策は引き継ぎます。美濃部さんの時、石原さんの時、舛添さんの時、脈々と守られてきた都民の暮らし。今生まれる子どもたちの将来。守るべきところは守る。でも、おかしいところはリセットする。間違ったところはただしていきましょう!  

今生まれた子どもが、
今育っている子どもが、
10年後、20年後に社会に出る時が来る。

その時に場当たり的な政策だけではなく、その子たちがちゃんと安定雇用と奨学金負担のない東京をこの夏からつくるのが、私の役目だと約束する。

残り15日間、走り抜ける。でも私だけでは走れない。ぜひ支えてください。背中を押してください。

みなさんと力を合わせ、私蓮舫は東京都のリーダーになって、この東京をもっと良くする。もっともっと良くできる。その自信がある。ありがとうございました。

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蓮舫はどのように演説をつくっているのか。八王子の街頭演説会。雨も上がり、駅前が人で埋め尽くされ、蓮舫への期待とともに声援も広場、階段、2階デッキ、後方通路などあらゆるところ上がり非常に良い街頭演説となりました。蓮舫の演説も昨日今日の時事ネタを新たに枕で用いて結論までしっかりつなげる。

蓮舫は、年中、日本全国、仲間の応援に飛び回ってきましたが、どれ1つ同じ演説はありません。なぜか?それは、蓮舫が地方に応援に行く際、あらかじめ演説する自治体の基礎データから数年数十年単位のデータの推移、歴史、文化などを市町村と都道府県単位でインプットします。聴衆の共感を得られる地元ネタだけでなく、その自治体の問題点をあぶり出し、解決策を提示します。また応援に入る季節が、春夏秋冬で変わります。木や花の情報なども頭に入れる。しかも蓮舫がインプットする時間は演説の直前の移動時間だけ。秘書がスクラップしたデータを手渡すその日、つまり直前だからです。自分の選挙区でもない。訪れるのはたった1度だけかもしれない。でも蓮舫は絶対に手を抜かない。はたして同じことができる政治家が何人いるだろうか。

今回も具体的数字を示した上で興味を持たせ結論につながる。自治体では、トレンドとなっている防災DXや避難所DXの問題を新たに追加。さすがです。  

この努力、この違いを1人でも多くの東京都民に届いてほしいと強く願う。遅れましたが今日も1日お疲れ様でした。都知事選初めての土曜日、日曜日もよろしくお願いいたします。蓮舫を支えてください。勝ちましょう。