東京都知事候補の蓮舫です。雨にも関わらずこれほど多くの人にお集まりいただき、大変窮屈な思いをさせてしまい申し訳ないです。今国会議員の仲間2人から国会の話がありましたが、懐かしい感じがします。そう思うぐらい私蓮舫は、東京都のためにまっすぐ前を歩いていきたいと今改めて思っています。
政治とカネ。国政の不祥事が、政治不信につながって、そしてそれが、この東京都知事選への不信にもつながることを私は懸念しています。
昨日、ある番組を見ました。萩生田光一さん、自民党の前政調会長です。あの人は、2,700万円あまりの裏金を手にしていた。説明はなんと「事務所の引き出しに入っていた」そんな引き出しあるならほしいですよ、私も。ところが、この番組が情報開示請求をして手にいれた領収書。そこにはなぜか70万円以上のクレジットカード決済の明細があった。引き出しに入れていたんでしょ。嘘をついているのか。もっと他の裏金を取っているのか。どっちかだと疑わざるをえない。こういうことはもう本当に辞めていただきたいと思いますがいかがでしょうか。
萩生田さんは自民党で役職停止になったけれども、なぜか自民党の東京都連会長のまま。そして、萩生田都連会長名で、小池百合子さんが出馬するならば全面支援をする。そして、その文書には私を貶すことが書かれている。しかも蓮舫と呼び捨て。私は彼らとそんなに仲良くありません。
8年前、この自民党を批判して、あれから8年後、もっともっと劣化した自民党と一緒になって東京都知事を目指すという人に、私は絶対に勝ちたいと思います。
<ボトムアップと情報公開の政治>
「蓮舫さん、小池さんと蓮舫の違いは何でしょうか。一言で答えてほしい」と聞かれた。一言というのはなかなか難しいのだけれども、小池さんはトップダウンの人だと考えている。私はボトムアップ。なぜか?小池さんはトップダウン。それはリーダーとして評価できる時もあるけれど、時としてどこで、いつ、どうやって決めたかわからない政策が突然発表される。それは職員の仕事を増やすだけじゃないですか。それは、広域自治体である東京都が、基礎自治体である区や市との調整が手間どって結局窓口負担になるんじゃないですか。
だから私は、都知事直轄の円卓会議をつくって、当事者の方、専門家の方、現場の方、都庁の職員の方も入って、課題解決のためには何が必要なのかを見える形で進めていく。そんな都知事になりたいと考えます。
<神宮外苑開発問題>
途中経過がわからないことが多すぎる。神宮外苑再開発。再開発そのものを否定はしません。でも今の時代に合った開発なのかどうなのかを国際機関や各界で活躍してる人たちが、いろんな声を上げている。坂本龍一さんは去年小池都知事に手紙を出しました。「率直に言って、目の前の経済的利益のために、先人が100年守り育ててきた貴重な木々を犠牲にするべきではない。これらの木々は誰にでも恩恵を与えるけれど、再開発は一部の富裕層にしか恩恵を与えない」私もまったくその通りだと考えています。ところが坂本さんの手紙を手にした小池都知事「事業者にも送ったらどうかしら」あまりにも反応が私と違いました。
いったい誰がどこで決めたのだろうか。これは争点だ。一度立ち止まる。既になされた環境アセスメント、開発の前提となっている公園まちづくり制度などをもう一度徹底検証する。「これは争点だ」と候補者討論会で私蓮舫が言ったら、小池さんは「争点にはなりません」と言われた。その理由は、「もう立ち止まってるからだ」と言いました。だったら動き出しましょうよ。小池都知事が、業者に要請した樹木保全の計画を明日に出させましょうよ。皆さんに見てもらいましょうよ。これを東京知事選の判断材料にしていただきたいと私は考えます。それもしないで、選挙が終わるまでひっそりと先送りしようとするのはやり方がおかしいと思わざるをえません。
私の大好きな、尊敬している母校の先輩に桑田圭佑さんというアーティストがいます。『Relay~社の詩』でこう言いました。「いつもいつも思ってた 知らないうちに決まってる」この明治神宮外苑がそうでしょ。ところが、隣に座ってた小池さんがはっきり言ったんです。「明治神宮内苑は原生林だ。明治神宮外苑は人工林だ」驚いた。明治神宮は、明治天皇と皇后をお祀りするために建てられた。荒地だったところに、日本中から10万の献木。木々がお供えをされ、勤労奉仕によってそれを植えて、100年かけてつくった人工林なんです。そのことを知らないで、明治神宮の歴史も知らないで、どうやって開発許可を出したのか、ぜひ皆さんも小池さんに問いかけてほしいと思います。
でも人工林なら切っていいのですか?とても環境大臣まで勤め上げた人の認識とは思えません。この問題は、やはり一度立ち止まる。そして途中経過を検証する。どの知事からはじまって、もしかして政治的判断があったのか、どんな経緯だったのか、私は知りたい、できる限り、皆さんに情報公開をしたいと考えております。
民主主義は、プロセス、途中経過を皆さんにお見せするのがとても大切なんです。国会議員だった時、批判ばかりと言われるけれど、たまにはいいこともやってるんです。誰も言わないから自分で言わせてください。
コロナ禍で配られた布マスク2枚。懐かしいですね。あの布マスク2枚の配布は誰が決めたのでしょうか。コロナの時、悩みましたね。いきなりの小中学校一斉休校。金曜日ですよ。親は本当に困った。コロナの時の政権が公文書を残していない。いつ、どこで、誰が、何を決めたのかわからない。だから、これだとおかしいから、コロナを公文書法の歴史的緊急事態に指定してくれとせまったら、当時の総理が私蓮舫の指摘を認めて、コロナを歴史的緊急事態に指定をした。このことによって、破棄されず長期で保存をしてみなさんに公開することが可能になった。この時の総理大臣が安倍晋三さんです。
良いと思ったことは、与党の提案でも野党の提案でも、政府を前に向かせることができる。その決定に至る途中経過が公文書として大事だから、時の総理が認めた。それを今度は都政で、情報公開をぜひ私蓮舫にやらせていただけないでしょうか。
<選手村払い下げ(晴海フラッグ)問題>
東京都の再開発に限っていえば、これも途中経過がよくわからない。それは東京オリンピック。選手村として使用された。元々は都の公有地です。都民の財産です。その財産が、マンションに生まれ変わる。1万人の新しい街ができる。晴海フラッグ。公有地を使うのだから、公的な性質のものかと思ったらとんでもない。値段は上がり、抽選は外れ、都民が入れない。今年の1月に、改めて街が動き出した時に、まだ住民票が登録されていない部屋がある。法人が購入して元値の2倍近くで転売されている。これはどういうことでしょうか。そもそもマンションは今高騰している。アベノミクスからはじまっている。マネーはマネーを呼ぶ。投資として投機として使われていて、バブルじゃないかと指摘をされている。そんなさなかに晴海にあれほど広大な土地を民間に安値で売却して、高級マンションを建てたら、そこに投機、マネーゲームが引き起こされるのは誰だってわかるのではないでしょうか。そのこともわからないでなぜ進めたのか。
東京都には、かつて公有地でのマンション建設にはルールがあった。規制をかけられていた。一世帯で一部屋。転売してはいけません。法人には売りません。転貸してはいけない。こういうルールを作ることで都民の住まいという、安心の保障を長くやってきた。バブルがはじけて、不動産価格市況が低迷をしていったん見直されましたが、今こそもう一度、このルールを取り入れて、この
東京都の公有地は、みなさんのために使っていくことを私はやる必要があると考えています。
東京都で働く中間層の皆さん、平均所得では残念ながら今価格が上がっているこの23区内で家を買うのがほんとうに難しくなってきた。
若い人が一人暮らしをする。家賃が高いから、多くの希望をあきらめなければいけない、そんな部屋に住む。私はこういうことにも気を配れる都知事になりたい。例えば、子どもがたくさんいるご家庭。3人以上子どもがいる。住民税非課税世帯。生活が苦しい。だったら、ここに家賃補助。たとえば月2万円をこの人たちに家賃補助したら、試算ではだいたい48億円。この48億円という額は何か?東京都庁のプロジェクションマッピングの2年間の関連予算とほぼ同額なんですよ。
小池さんは光に光を当てることは得意です。でも東京都で広がる格差、光と影がある。
だったら、私蓮舫は、影に光を当てて、その影がなくなるまで光を当て続ける。そんな都知事になりたいと今強く思っています。
今回、私はチャンレンジャーです。
仲間が一所懸命に応援してくれてる。多くの人が私に会いに来てる。雨の中、こうやって皆さんが立ってくれている。
やる気が出ます。勝ちたいという思いが強くなります。
どうか蓮舫を東京都知事にしていただけませんか。
私にはやりたいことがいっぱいある。若者を支援しましょう。あるいは、この東京をもっと新しくしたい。
だから、言いたい。
小池都知事、8年間お疲れ様でした。
ここから先は蓮舫にやらせていただきたいと思います。
どうかご支援よろしくお願いいたします。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー雨の錦糸町。雨脚が強くなる中でも人が次から次と足を止める。先に演説した応援弁士の内容を踏まえての演説。民主主義は結果とプロセスがどちらも大事。不透明な意思決定プロセスが生む弊害を徹底的に情報公開とボトムアップによって変えてゆく。また、最後は「コモン」としての都有地活用や住まいの権利などはじめて聴くテーマが出てきて心から共感でき、その場で感泣。「民営化から民主化へ」ぜひ蓮舫都知事と取り組んでいきたい。雨音や途中にあったヤジなどで聴き取れなかったという人にもぜひ読んで頂きたい今までとは異なる切り口の演説です。ありがとうございました。お疲れ様でした。