【演説要約全文】蓮舫が候補者討論会で確信した誰ひとり排除しない包摂と対話の東京都政【東京都知事選挙】

東京都知事候補の蓮舫です。今日は成増に皆さんに会いに来ました。蓮舫に会いに来てくださってありがとうございます。皆さんに会うたびに私の決断は間違ってなかった。皆さんの真剣な眼差しをみつめるたびに私は間違ってなかった。皆さんのために、東京都民の暮らしを、安心を、育つ子どもたちの学びを、しっかりと守っていくことを改めてお約束させていただきたいと思います。どうか最後の最後までよろしくお願いいたします。

<小池さんとの候補者討論会を終えて学んだこと>
昨日インターネットで都知事候補者討論会が行われました。小池さんのいろいろな考えを聞かせていただいて勉強になったんだけども、最も私が思ったこと。それは小池さんは「質問に答えない」「正面から答えない」「はぐらかすのが得意」だということ。

例えば、少子化の話をしました。出生率0.99ショック。東京都の少子化対策はどうするのか。小池さんは言いました。「国会で野党が頑張ってくれればよかったのよ」なぜ国会なんですか?それより、与党が頑張った方がすぐ実現するんじゃないですか。

その次に言ったのが「蓮舫さんは国会の華なんだから」この人はまだこんな古いジェンダー観なんだ。女性を華に例える。古い政治と戦ってきていない人なんだと思いました。だって私蓮舫と辻元さん、国会で総理に皆さんの声を代弁して質問する、間違いをただす、おかしいということを指摘をして改善を求めると、メディアにはなんと書かれるか。「蓮舫、辻元、激しく批判」これ男性議員が同じ質問をするとなんと書かれるか。「激しい論戦」。それだけでも、女性で数の少ない世界でがんばっている人たちは、いろいろな偏見と戦っている。

今回の選挙もそうじゃないですか。私蓮舫が手をあげてチャレンジャーで挑戦をする。そうするとメディアは「女の戦い」と書きます。小池さんは、「したたかな女」という肩書。蓮舫には、「強い女」という肩書がつく。男性同士の戦いは、男の戦いって書きますか?したたかな男と強い男の選挙って書きますか?私は、このジェンダーバイアス、男でも女でもどんな立場でも、どんな年齢でも、皆さんを同じく等しく平等に扱い、お互いが尊重できる。そんな東京都をつくっていきたいと考えています。

小池さんが答えなかったことの2つ目。明治神宮再開発。これには賛否があります。私はおかしいと思う人たちの声に、今、耳を傾けています。3,000本もの木を伐採をする。高層ビルを2つ建てる。これから少子化になって、これから緑を増やしていかなきゃいけないのに、この計画は本当に正しいのだろうか。最初に行われた候補者討論会の時に、小池さんは言いました。「明治神宮内苑は原生林なの。外苑は人工林なの、あなたそんなことも知らないの」と私に言いました。明治神宮は明治天皇と皇后をお祀りするために、荒地だったところに日本中から10万本の献本をしてもらい、勤労奉仕で植えて、100年かけてつくった人工林です。そのことを知らないで開発の許可を出したのだろうか。ものすごく不安になった。そうしたら、小池さんは、昨日の討論会では、学び直してきて、明治神宮内苑は人工林ですと謝りもしないで、訂正しました。そこで言ったのは「NHKの番組では、人工林だけど、太古の原生林のようにつくってきた。そんなナレーションもあるでしょ」と言い訳をしてきました。

私はファクトも押さえない都知事が巨大な権限を持って、ビジネスの匂いがするような、そういう規制緩和をする。そんなことは決してあってはいけないから、直接聞きました。

ところで小池さんは、4,000万円もの政治資金パーティーをやっている。「まさかですが、神宮外苑の開発事業者から、パーティー券を買ってもらっていませんか」と聞いた。小池さん、なんて答えてと思いますか。「法律に則って対応しています」と。もう一度尋ねると「法律に則っておこなっています」つまり、ノーと答えられない。そのようなビジネスの匂いがするトップになってはいけないから、私蓮舫は政治資金パーティーはおこなわないと皆さんにお約束させていただきます。

最後にもう1つ。ペットの殺処分ゼロについて。小池さんがゼロにしてきた。限りなくゼロにしてきた。私は保護犬を飼っている。要介護の21歳の猫も飼っている。大切な子たち。保護犬、保護猫活動をしている人たちを心から尊敬している。ゼロになったらいいな、命が守れるといいなと思っている。でも東京都はなぜか国の指針、他の自治体と違う基準を設けている。先天性の病気を持っている、障がいを持っているワンちゃんや猫。あるいは、生育環境により噛み癖がついている、里親に懐かない、そういう犬や猫は殺処分をしてもカウントされないんです。そういう子たちも、カウントするというのが国の基準なのに、東京ルールをつくったことにより、殺処分はゼロになったというから、「なぜ東京だけ、違うルールなのか」と聞いたら、「東京ルールに則ってやっています」と言われました。私は会話が成りたいないリーダーになってはいけないと昨日学びました。

<本物の行財政改革>
東京は豊かな街だと言われる。でもそんな豊かな街だから、行政監視、行政改革はしなくていいのだろうか。そんなことはない。納めていただいた税金、固定資産税、都市計画税、法人二税。一円たりとも無駄には使ってほしくない。正しいところに使ってほしい。それが皆さんの総意だと私は思っています。

納めていただいた税金、固定資産税、都市計画税、法人二税。一円たりとも無駄には使ってほしくない。正しいところに使ってほしい。それが皆さんの総意だと私は思っています。

今話題のプロジェクションマッピング。小池さんが発想して実現した。私は、事業そのものもそうだが、事業のやり方に疑義を持っている。プロジェクションマッピング事業はいったい誰がやっているのか。東京都の直営事業ではないのです。実行委員会方式。東京都だけで企画立案して事業をやって残念な結果にならないように、例えば民間企業、NPO、市民団体、みんなで一緒になって企画段階からつくりあげていく。官と民それぞれの専門性を最大限に生かせるから。これはとても良い方式なんです。

ところがこのプロジェクションマッピング事業の実行委員会はわずか3人。1人は東京都の職員。1人は、東京都庁がある新宿区の職員。もう1つは東京観光財団。この3人で、2年間で48億円の事業を担っている。しかし不思議なことに、4つの事業全部が、ある大手広告代理店のグループ会社に集中している。この大手広告代理店は、東京オリンピック談合事件で、東京都から入札指名停止中です。だから、子会社、関連会社に仕事がなぜか流れる。このことを都議会で都議に問われた職員は、「東京都と実行委員会は別組織なので答えられない」何度も繰り返した。でも、この実行委員会事務局がどこにあるかと調べると、東京都庁の中にある。電話番号も調べた。これも都庁内の担当部局にある。そこに電話をしたら、都の担当であり、実行委員会の担当でもあると使い分けができてしまう。電話番号が同じ。事業は100%東京都が負担。なのに、別組織だと回答して、中身の情報公開を拒否している。

驚いたのは、実行委員会である東京観光財団の理事にこの大手広告代理店の幹部が名を連ねている。この東京観光財団にお金を出しているスポンサーもこの大手広告代理店です。ここが一体で、同じ関連会社に48億円の事業を発注し受注している。あまりにもおかしくないですか。地方自治法では、自治体は公金の使い方は相当きびしく管理されているけど、実行委員会方式を取ると、地方自治法の対象から外れるんです。つまり監視が甘くなる。東京都がどんな監視をしようと、第三者へのお金の流れをどんなに検証しようと、この実行委員会にお金を出したところまでしか追えない。つまり、正しくお金が使われているのか、この入札は政官業の癒着なんじゃないか。このお金のあり方は正しいのかということを誰も調べることができないんです。私蓮舫は、ここを変えていきたい。

まさにブラックボックスじゃないですか。

8年前、いつどこで誰か決めたかわからないと、都議会自民党を伏魔殿と呼んだ知事は、自らがブラックボックスを作り上げている。

私蓮舫はここをすべて公開していきたいと考えています。

<都の水道料金滞納対策問題>
今日の朝刊で、あるニュースが報じられた。看過できないのでさっそく調べている。東京都の水道局が、水道料金を滞納している人、これまでは民間に事業委託して、担当がそのお宅にお邪魔をして滞納をしてるから料金を払ってくださいと丁寧に対応していた。その仕事を2022年度から郵便に変えた。ポストに催促の書面が入っているだけ。

ある日突然、水が止められる。このことによって、2021年度に水道を止められた人が10万人だったのが、翌年には18万人に倍増した。私はこんなことが起きるのかと思ったら、都の担当者の言い分は、これは費用対効果が高い。水道を止めた人がすぐに水道料金を払ってくれるようになったと説明している。何かの生活費を削って、水道料金を払ったんじゃないですか。何も削れなくて、生きていくのに必至な人がそこには残されているのではないですか。

そこで浮いたお金は7億円です。プロジェクションマッピングは48億円です。

東京にある光と影、格差が広がっている。小池さんは光に光を当てるのは大変上手い人です。でも私は影に光を与えて、その影がなくなって自分の力で立って歩いていけるようになるまで、光を影に当てるのが、本当の都知事のあり方で、皆さんの税金を使い方を知っている。そんなリーダーになりたいと強く思っています。

私はチャンレンジャーです。

まだまだ相手の背中が遠い。

でも私は確信がある。都知事なったら、排除をするのではなく、すべての皆さんを包み込むような、皆さんのための政治を、見える形でおこなっていけると。

どうか皆さん、勝たせていただけませんか。都知事にさせてくれませんか。

蓮舫に4年間という時間をくれませんか。必ず、必ず、形にしてお返しをしたいと約束をさせて頂きます。

どうか最後までお支えください。心からお願い申し上げます。ありがとうございました。
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都知事選挙告示後初の候補者討論会で、小池さんとの論戦を通じて明らかになったこと、確信したことを中心に演説。前回を超えるほどの力強さをチラシを配りながら背中で感じました。ブラックボックスの公開と都の水道料金滞納対策問題を踏まえた「影に光を当てる政治」「包み込むような笑顔のリーダー」など包摂と対話の政治をぜひとも蓮舫都知事とともに実現していきたい。成増駅前すべての場所を埋め尽くすほど多くの人が集まり心から感謝。一部、音響の関係か、演説が聞き取れないという人がいたのでぜひともこちらをお読み頂きたい。東京中に蓮舫の想いが伝わってほしい。