本日の議会運営委員会。区民から提出されている「江東区議会棟喫煙専用室の廃止に関する陳情」の継続審査。毎度毎度会派から廃止を提起しているにも関わらず、自民党の反対と自民党が委員長をしているため採決をとらず継続審査となる。企画総務委員会におけるパートナーシップ条例の審査とほぼ同じ構造。
まずは事実として、令和2年の調査で全国815の区市議会のうち喫煙専用室があるのはわずか19議会。東京23区では江東区のみ。江東区役所は全面禁煙だが、区議会は別棟にあるという理由から免れている。この時点で多くの議員は恥ずかしく恥ずかしくて赤面しているし、自らの力不足で数人だけが吸うための喫煙専用室を廃止できないことを区民に詫びたいと思っている。
江東区の会派の賛否と会派内の喫煙者について記載しておく。ちなみに「立憲民主党・市民の声」前が喫煙専用室である。
公明党は、廃止に賛成。喫煙者はおそらく1名。
新時代は、廃止に賛成。強く賛成。喫煙者は1名。
維新国民は、微妙な意見だったが、喫煙室を廃止しても喫煙者はなくならないという趣旨だったので、廃止にはおおむね賛成。喫煙者は1名。
共産党は、廃止に賛成。強く賛成。喫煙者はなし。
立憲市民は、廃止に賛成。強く賛成。喫煙者はなし。
自民党は、廃止に反対。喫煙者の巣窟。反転可能性を思考し志向する能力は、パートナーシップ制度の議論同様なし。自民党の議員が、さきほど「多様性を尊重するべき」と反論していて、これにはたまげた。民主主義のプロセスをしっかり踏むべきとか、少数者の意見を大事にするべきとか、多様性を尊重するべきとかどの口が言ってるのか。不思議でしょうがない。
受動喫煙、健康被害、路上喫煙とポイ捨て、医療費の問題、たばこ税とのトレードオフはもう成り立たないところまで来ている。宇沢弘文の『自動車の社会的費用』をもう一度読むべき。自動車の効用より、自動車が招く環境破壊は誰が負担するのか。出版されたのはちょうど50年前である。たばこの効用よりたばこがもたらす悪影響は、いったい誰が負担するのか。
喫煙する自由を否定はしないが、副流煙を完全に無害化できない以上、受動喫煙被害なくならない。分煙社会から禁煙社会へ、すべての人のためにあるべき公共空間においては国として自治体としてリーダーが舵を切るとき。
少なくとも、江東区議会に喫煙専用室はいらない。喫煙専用室を廃止し、区民の声を聴くための談話室を設けるべき。一刻も早く。それが54万区民全員の声。