東京都知事候補の蓮舫です。この渋谷は、幼稚園から大学まで通った思い出の場所。渋谷は東京でもっとも慣れ親しみ好きな街。この渋谷でこれほど多くの人に、東京都知事選挙への出馬という人生最大の決断を聴いていただけることに心から感謝しています。
昨日、岸田総理は「議論を深めることが大事だ」と言った。何の議論かわかりますか?選択的夫婦別姓です。まだ議論するんですか。また先送りするんですか。
「選択的夫婦別姓は時代の要請だ」と法制審議会が法改正を当時の法務大臣に要請したのが約30年前。この間、自民党政権は、一度も選択的夫婦別姓に伴う民法の改正を提案してこなかった。
選択的夫婦別姓は、そんなに悪いことですか。選択できる自由を与えない、政治はそんなに偉いのでしょうか。
私はここを変えていきたいと改めて思いました。
長いこと皆さんの名前というのは自分のアイデンティティだ。でも結婚するときに選べないから、女性の9割が、パートナーである男性の名字に変えている。
それが幸せだと思う人はそのままでいい。誰も邪魔をしない。
でも、仕事で積みあがってきたキャリアが途絶える。公的書類や金融機関の口座名を変える。手間暇がかかるのは女性ばかり。海外にいって、パスポートを提示すると、名字と通称の違いでトラブルになることもある。
そこを変えてくれというのは、わがままですか?我慢しろというのですか?古い古い古い昭和の慣習や考えを保守と言って、変えようとしない古い政治を私は改めていきたい。
かつて総理も経験した自民の政治家が言いました。「少子化は、女性が子どもを産まないのが問題だ」と。さらに言いました。「俺は子どもが2人いるから義理を果たした」と。こうしたジェンダーの感覚がないような人は、私はどれだけ当事者にとって、その言葉が刺さって痛いと思えるか、そこまで想いが至らない人とはまったく考えが違います。
ジェンダーと言えば、この都知事選挙もそうです。小池都知事に私蓮舫は挑戦者として手を挙げた。そうしたらメディアはなんと報じたか。「女傑の戦い」私は女傑ですか。小池さんには「したたかな女」と肩書がついた。私には「強い女」と。ちょっと待ってください。男性同士の戦いで、「したたかな男」「キツイ男」そんな肩書つけますか。
もうこういうことはやめていこう。私蓮舫は、男でも、女でも、どんな立場でも年齢でもみんなを等しく扱う、そんな東京都知事になると約束します。
選択的夫婦別姓が実現するまでは、今東京都には小池さんがつくった同性パートナーシップ宣誓制度があるが、私蓮舫は、法律が変わるまで、選択的夫婦別姓が実現するまでは籍を入れないと判断しているカップル、これから判断するカップルのためにも、それをさらに進めた性別を問わないパートナーシップ宣誓制度の実現を約束します。
経団連も、国に選択的夫婦別姓を取り入れるよう提言しました。自民党がやらないんだったら、選択的夫婦別姓が実現するまで、東京都が、都内の経団連の所属企業すべてが、パートナーシップ宣誓制度を、同性同士でも異性同士でも使えるように協力してもらおうではありませんか。進めましょう。
国や東京都は長いこと、少子化対策といったら結婚をしろと。なぜそういう政策を取るのでしょうか。国では、地方創生という名目で、自治体が婚活イベントやお見合いパーティーをやると補助金がでます。小池さんが婚活アプリをつくると言っています。
私は違和感を覚えた。結婚をすることが少子化を解決するのでしょうか。では、小池さんはこの8年間対策をしてきて、なぜ出生率が0.99まで下がっているのですか。アプローチが違うのです。私蓮舫は少子化対策のアプローチを変えていきたい。
<少子化対策の根本問題と本物の若者支援>
なぜ若い人が結婚しないのか。経済的問題があるからではないでしょうか。将来が不安だからではないでしょうか。自分の3年後さえも見えないからではないでしょうか。この現状を変えることこそが、国に先んじて東京都が最優先でやるべきこと。私蓮舫は最優先で取り組むことを約束します。
大学を卒業する時に2人に1人の若い人が、平均で310万円の奨学金を抱えている。この借金を抱えたまま、世にでる。不安がある。不安定雇用になれば、いつお金を返せるかわからない。それは、人生の何かをあきらめることにつながっているのだと思う。だから私は変えたい。
保育、子どもたちの育ち
教育、子どもたちの学び
医療、人々の命を
介護、シニアの安全を
この分野で働く若い人、これからこの分野で働こうとする若い人たち、東京都がその人たちの奨学金の返済を支援することこそ、若者の手取りを増やすことにつながるのだと考えています。
東京都は一般会計8.5兆の豊かな都市です。小池さんは、高校教育を無償化にする、第二子保育料を無償化にする、無痛分娩を無料にする、さまざまなメニューで支援したことは確かにありがたい。でも、子どもは育つんです。育つ過程のその時々で、支援してもらいたいことは変わってくる。だから、支援メニューをたくさん用意するだけではなくて、その先にある「子どもが社会に出ても大丈夫だと思える」「子育ては、自助、親や家族だけの責任ではない社会の実現」という東京都が若者を支える政策、長い目でみた少子化対策を私蓮舫はやりたいと考えます。
東京都の公契約。皆さんからお預かりした税金で、事業者に事業の発注をする。その事業者が、勤めている若い人たちの待遇を改善する、賃金を上げる、そうした企業とだけ契約できるようにしたら確実に若い人たちの給料は上がっていく、手取りが増えることにつながる、公契約条例をつくることからはじめたいと考えます。
東京都には3.2万人もの非正規雇用の職員がいます。でも、学校で子どもたちの心の叫びに気づくスクールカウンセラーの先生たち、児童相談所で子どものSOSに気づく児童虐待防止相談員、命の最先端で戦っている医療従事者の人たち、たった1年でその先の雇用継続がわからないという不安定雇用にしてはいけない人たち、専門性の高い人たちから私蓮舫は待遇改善をしていきたいと考えます。
東京都がやれば、民間に広がる。民間に広がれば、地方に広がる。地方に広がれば、日本を変えることができる。その取り組みをぜひ東京都の先頭で、私蓮舫にやらせていただきたいと思います。
こんなにやれることがある。こんなにやりたいことがある。
8年間、小池さん本当にお疲れ様でした。ここから先は私にやらせていただけませんか。私には国会議員として20年の実績がある。野党も与党も、代表も経験してきた。
何より行政改革の専門性を持って、都民の皆さんからお預かりした税金を1円たりとも間違ったところには使わない。
そして、徹底した若者、躊躇のない若者支援。それがシニアへの安全にもつながる。次の東京にあなたと進みたい。
どうかどうかご支援よろしくお願いいたします!勝たせてください!ありがとうございました。
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若者の街渋谷。そこに地方から来た観光客と訪日外国人でごった返す渋谷駅前スクランブル交差点。ジェンダーの問題と女性支援、少子化対策、徹底した若者支援を訴えました。すべてが凝縮した12分間でした。通常は始まる前にピークが来るチラシの受け取り。今回は、演説会が終わった後の若者やカップルの受け取りがすごかったです。率直に感動しました。お疲れ様でした毎日を全力で生きたいと思います。