◯高野はやと委員 よろしくお願いいたします。昨年、私、区議会議員に初めてなりましたが、国民健康保険と母子医療について、区民の声から伺ったことを質問させていただいたんですけども、昨年同様に、区民の相談として、生活保護の相談、そして申請同行をするという機会に恵まれまして、そこで頂いた声も含めて、今回、セーフティーネットのうち、生活保護と、あと新設の生活応援課について質疑を行わせていただきます。
今回、令和6年度の予算、生活保護業務、保護事務の効率化として、予算額、増額しておりますが、レベルアップとして、その具体的内容と内訳について伺います。
◯保護第一課長 生活保護業務は、各自治体が独自のシステムを導入して行っているところでございますが、国により、令和7年度末までに国の標準化基準に適合したシステムへ移行し、業務の標準化並びにデジタル化をすることが義務づけされました。標準化システム移行に向け、積極的な業務の見直しを実施し、短期間で円滑かつ安全に標準化業務への移行を実施するため、外部コンサルタントによる効果的な技術支援に係る費用の拡充を図っているものでございます。
また、生活保護業務の事務効率化のため、生活保護法令、国の通知文書、生活保護問答集の全てのデータの中から、必要とする回答をAIを活用して検索するAI検索システム、ワイズ、また、相続や、未届けの就労等に関わる未申告収入の有無を、従前、文書で各金融機関に照会をしていたものを自動通知で受け取る金融機関の電子照会システム、ピピットリンクを新たに導入し、的確、適切、迅速な業務の運営を行ってまいります。
◯高野はやと委員 ありがとうございます。今、生活保護に関わることは多岐にわたるので、そこを効率化すると。もう一つが金融機関の紹介ということでありましたが、次の質問なんですけども、ぜひ生活保護の受給者に寄り添った政策も、事業も行っていただきたいと。といいますのも、我が会派のまにわ議員が、厚生委員会で度々質問させていただいておりますが、再度質問したいと思います。
社会福祉協議会で行っている日常的金銭管理、これ、生活保護受給者は対象外となっていると。福祉事務所のケースワーカーも金銭管理できないといったときに、どうしても金銭管理というところがうまくいかないと。そこが、今後の生活再建とか生活、いわゆる自立支援のほうに向かった際にネックになっている、問題になっているという状況がございます。
実際のところ、見えないんですけども、聞いてみると、ケアマネジャーや近所の人も手伝っているということがありまして、こうした判断能力が低下して金銭管理できないと。ただでさえ少ないということもあるので、生活保護受給者の金銭管理について再度、正式に区の見解を伺います。
合わせて、川崎市とか他の自治体のように、ここの管理事業を、金銭管理事業導入を、委託も含めてできないかと、そこの見解も伺います。
◯保護第一課長 生活保護受給者の適切な保護費の使い方につきましては、現在担当のケースワーカーが個々に応じた支援を行っています。金銭管理が難しい方につきましては、来庁時や訪問時に通帳の記帳を毎回確認し、必要に応じた指導を行っているところです。
受給者の方が1か月、安定した生活が送れるよう個別に指導するほか、自立に向け、関係機関とも連携をしているところで、また、民間事業者の活用でございますけれども、金銭管理支援事業につきましては、具体的な金銭管理の内容ですとか対象人数等を引き続き、他自治体の動向を研究してまいりたいと思っております。
以上でございます。
◯高野はやと委員 ありがとうございます。今、ケースワーカーがやっているということですけども、先ほど正保委員の質問にもありましたけど、1人当たり、100世帯ぐらい持っていると。結構忙しいということで、結構じゃないですけども、相当忙しいと。その中で、来庁時や訪問時といっても、もう5か月、6か月会っていないという受給者もかなりいらっしゃると。電話だけで相談して終わっているということもありますので、ぜひ金銭管理については、しっかりと進めていただきたいと思います。といいますのも、この次の質問で、家賃が生活費を圧迫しているということもございますので、これについても進めていきたいと思います。
それでは、生活保護受給者の住宅確保、これについてでございます。単身者の扶助費、これ今、5万3,700円と、家賃5万3,700円以内ということでございますが、皆さんもいろいろな検索サイトを見ていただくと、江東区で今、家賃も上がりに上がりに上がりまくっているので、大体最低でも8万5,000円、普通に言うと9万円ぐらいの物件が最低ランクとなっていて、とてもとても扶助費で住める物件がないと、そういった声を頂戴しております。あったとしても、高齢者の場合、エレベーターなしとかバリアフリー対応していないとか、階段がもうきついと。そういったところになかなか長期的にも考えて住めないと、そういった声も頂戴しております。
こういった居住物件、今はどんどん、5万3,700円は固定なのに家賃が上がっているという状況も踏まえて、保護課としてどう捉えているか伺います。
◯保護第一課長 まず、高野委員から御案内のありました、高齢者や障害者など特段の配慮を必要とされる方の住宅に関しましては、住宅扶助基準に現在1万6,100円を加算した特別基準を適用し、安心して生活できるような対応をさせていただいております。
また、区内における扶助費の基準内の物件でございますけれども、現在、生活保護受給者の半数は高齢者となっております。高齢者の方が居宅での自立した生活が困難になりますと、サービス付き高齢者住宅や有料老人ホーム、療養型医療機関への入院など、転居や転宅により空き家が発生します。その際に、大家さんや不動産事業者さんが速やかに住宅をお探しの次の方に物件として提供してくださっているということがあります。また、途中での転宅者もいますので、一定数の空き物件があると認識をしております。
また、住宅課では、お部屋探しサポート事業を区内の協力不動産事業者で行っております。協力店では、個別にお持ちになっている物件の紹介であったり、生活保護の方の契約成立案件もあると聞いておりますので、住宅課の窓口で協力店の紹介を受けて、お部屋探しサポート事業の活用をしていただくことをお勧めしております。
以上でございます。
◯高野はやと委員 今、回答していただきましたが、都営住宅も倍率が高いといったことと、なかなか受給者が自分で、自力で探すというのも非常に今、難しいと言った声を伺っております。そして、長寿サポートセンターに行ってくれとか言われて、もうたらい回しにされて、最後に住宅課にやっとたどり着いたとか、そういった声も頂いておりますし、何より、これ生活費の圧迫というところだと、今、家賃が5万3,700円なんですけど、生活費のほうを、もう自腹で、自腹じゃないな、生活扶助費のほうから仕方なく管理費とか共益費に乗せて、6万、7万のところを借りていると。
それを保護課として、家賃と生活扶助費と住居費を合わせて大家に支払っているという例もあるので、それで、どんどんどんどん、今、家賃が上がっていて、今、建て替えというか、それをしている状況なので、今後の家賃の上がり幅というか、それを確認できると思いますので、ぜひ今後、そうしたことも含めて検討いただきたいと。
検討いただきたい内容というのが、特別基準ってやはり裁量行政になってしまうというか、担当の裁量で、この人は値段を上げていいとか、この人はそのままで大丈夫ということになるので、なるべく一定の、一律に特別基準を設けるとか、または、お部屋探しサポートに、住宅課に直接つないであげると、そういったことも、ぜひしていただきたいと、そう要望しておきます。
次に、生活応援課について伺います。これ、我が会派としても非常に、まだ箱ですけども、事業内容を見たら非常にいいということで評価させていただいているんですけど、改めて立ち上げた経緯を伺います。
◯保護第一課長 女性を取り巻く法律は、昭和31年5月に制定された売春防止法で、今回、新法となる困難な問題を抱える女性への支援に関する法律は、65年ぶりに令和4年5月に成立、令和6年4月施行となりました。
法の施行に合わせ、様々な困難な問題を抱える女性や母子、父子世帯、配偶者やパートナーからの暴力に対応する配偶者暴力相談支援センター業務の機能を集約し、相談しやすい窓口体制と迅速な支援を行うことを目的に立ち上げました。
以上でございます。
◯高野はやと委員 ありがとうございます。これ困難な問題を抱える女性ということで改正されたといったところと、今、これ東京都でもいろいろな計画がされていると思うんですけども、生活応援課、他区で、他の自治体でこれ事例あるんですか。そこの順番も分かりましたら教えてください。
◯保護第一課長 新法では、都道府県による基本計画の策定を義務づけて、区は示された基本計画に基づき、民間事業者関係機関との支援調整を行うこととなっております。東京都の基本計画が現時点で示されていないため、23区の中では、江東区以外では新年度より専管組織を新設する区はないと聞いております。
以上でございます。
◯高野はやと委員 ということは、これ東京都に先駆けて、江東区から変えていこうと、江東区から変えて、他の自治体によい効果をボトムアップで変えていこうということだと思うんですけども、非常に期待が持てるところだと思いますが、具体的に、まだ中身がそれほど決まっていないかとは思うんですけども、新しい、新課の職員体制と期待される効果、なかなか聞かれたことないと思うんですけど、意気込みみたいなものも教えてください。
◯保護第一課長 職員体制につきましては、まず、家庭相談係、それから女性相談担当係長、生活応援担当係長の1係、2担当係長で、相談支援員、課長を入れた総勢17名の体制となります。
期待される効果についてですが、現在、婦人相談、家庭相談、母子自立支援相談は、保護第一課、並びに保護第二課の中で行っております。保護課には毎日多くの方が御相談にお見えになりまして、複数ある相談室は常に相談者で埋まっている状況です。そのような環境の中で、御自身のお困り事や不安、将来に向けた相談をするには、相談環境の整備が必要ではないかと考え、このたび、5階の庁舎東奥に相談室を備えた新課を開設していきます。
意気込みとしましては、安心して相談できる環境を整備いたしますので、課題の解決や相談者に寄り添うきめ細やかな対応をしていきたいと考えております。
以上でございます。
◯高野はやと委員 ありがとうございます。私も生活保護課に申請相談、同行したことがあるんですけども、どうしても1階で、入りやすいといえば入りやすいんですけども、ひとり親家庭の方々とかも少し目的が違うということもあって、多分、尻込みほどもいかないと思うんですけども、なかなか入りづらいと。そういう際に、5階にプライバシー確保のために申請相談、相談しやすい体制を整えているということで、非常に私もうれしいというか、評価したいと思います。
ぜひ、今は箱だけだと思うんですけども、江東区から先進事例をつくっていただいて、いろいろな困窮されている方も含めて、寄り添う課にしていただきたいと思います。
終わらせていただきます。